東京ブギウギ
Posted on 水曜日, 2月 17th, 2010 at 22:47昔の流行歌を聴いてみると、きっと発売当時強烈なインパクトがあったんだろうなぁ~って容易に想像がつく曲っていくつかある。たとえば並木路子の「リンゴの唄」(1946)とか坂本九の「上を向いて歩こう」(1961)とかが代表格かな?あ、きっとサディスティック・ミカ・バンドの「タイムマシンにおねがい」(1974)もそうだったに違いないし。こう、時代と共鳴しつつなおかつさらに新しい何かをたくさんの人々に提示することに成功した歌、っていうか。
笠置シヅ子が東京ブギウギを歌ったのが1948年なんだそうで。今までこの曲、子供の頃見てた素人歌番組の審査員の「おばちゃん」が実はその昔すごい歌手で、そのギャップにびっくり!とか、曲として新鮮、素晴らしい!ぐらいにしか考えてなかったけど、当時の世相を考えたらものすごい曲(曲と歌手のキャラクタ、パフォーマンス)だったんですよね。
(略)…とにかく、このブギの嵐は、すさまじいもので”大型台風”となって日本全国を吹きまくったものです。あのころ、赤ちゃけた焼け跡のように、日本人の心にこびりついていた敗戦による卑屈感を吹き飛ばしてくれたのは、実に彼女の「ヘイー」の一声であったといってもいいでしょう。
(略)…それはうたうというよりも、ジャングルの猛獣が咆哮するという感じで、大衆のコンプレックスを吹きとばす”怒号”といったほうがぴったりするものでした。
とにかく、カストリ、パンパン、サツマイモ、復員服が押しあいへしあうヤミ市のあの時代に「心ズキズキワクワク」させて、世の中を明るくした”大きな歌”です。
(日本コロムビア創立80周年特別企画・オリジナル盤による昭和の流行歌(上)ブックレットより)
こう、何て言うか、この曲や笠置シヅ子の一連のブギ(作曲は服部良一)って、ある種パンクですよね。ベクトルが真逆なんだけど、その社会状況との相対的な関係とエネルギーの表出の仕方においてまさしくパンク、というか。